生きてればいいよ!

新卒で青年海外協力隊。帰国後もベナンで家庭ゴミ収集屋をしている、そんな若者の生きざま。

【初めての農業バイト】千葉県での菜花の収穫

人生初めての農業バイトの日々を送っております。

 

私が関わっている西アフリカの国・ベナンや多くのアフリカ諸国では農業に従事する人の割合が非常に高いことから農業に興味を持ち、3か月間、千葉県で菜花の収穫のアルバイトをしています。

 

今回の記事では、仕事の内容や、農業バイトを経験してみて感じたこと等をご紹介します。勤務先により千差万別かと思いますが、これから農業に関わるアルバイトを行ってみたい方の参考になれば幸いです。

 

もくじ

 

農業バイトの仕事内容

現在、千葉県南房総市で菜花(なばな)の収穫、出荷作業のアルバイトを行っています。

 

勤務は、朝8時半から夕方16時半まで。食用菜花の旬は2月~3月のようですが、私の勤務先では1月中旬頃から徐々に出荷量が増え始め、それと同時に残業が増えてきました。最近は定時を超えて18時半や19時まで仕事をすることが日常です。

f:id:RicaH:20210122102525j:plain
f:id:RicaH:20210122102539j:plain
食用菜花の畑と、収穫済みの菜花

収穫

私の勤務先の農園は、ご近所の農家さんと比べてもかなり大規模に栽培を行っているようで、菜花だけで今年は120か所を超える畑を使用しています。収穫作業では、社員の方々が菜花の生育状況を管理しつつ、その日や近日中の出荷量と出荷先に合わせてそれらの畑を巡ります。丸一日収穫チームで仕事をすると、一日で10か所程度の畑を訪れることもあります。

 

菜花のつぼみを見つけたら、根元からの高さと出荷先に合わせた長さを意識して収穫します。菜花の茎がぱきっと折れる音は爽快です。

 

出荷作業

収穫してきた菜花のグラム数や長さを出荷先に合わせて調整し、菜花を袋詰めあるいは箱詰めする作業です。スーパーマーケットや卸への出荷の他、菜花のてんぷら用に飲食チェーンへの出荷も行っています。 

f:id:RicaH:20210122223254j:plain

丸亀製麺のなばなの天ぷらは絶品(写真中央)

正直なところ、このアルバイトを行うまで私は菜花を食べたこともなく、なんなら収穫して種から油をとっているのだと思っていました。それか、菜の花を観賞用にお花屋さんに卸しているのかな?とも思っていました。

ところが、勤務先が栽培している食用菜花は一般に花が咲いてしまったら苦くなると言われているそうで、出荷作業の際にも花が咲いていないか、葉っぱはきれいかチェックを欠かさず行います。

 

初めての農業バイトを通して感じること

「自然が好き」という言葉の意味

さて私はこれまで、「自然が好き」という表現を乱発していたように感じています。

私は木々が揺れて葉っぱがこすれ合う音や、水が流れる音を聞くのが好きです。写真を撮るのも好きで、青い空と青々とした木、砂漠や雪山と人工的な建造物の対比などを切り取って写真に収めるのも好きでした。

f:id:RicaH:20210122114513j:plain
f:id:RicaH:20210122114530j:plain
これまで好きだと思った、見て美しい自然の例

実際に「自然」の中で収穫作業を行ってみたことで身体で感じることができとてもよかったのですが、自然って、見て美しい、あるいは感じて気持ち良いものだけではないのだと気が付きました。

 

寒さに手足の指が冷たくなる中、凍った菜花を一本一本折っていく。雨が降らないため人為的に水やりを行い、水浸しの畑で長靴もカッパも泥だらけになりながらの作業。こうしたことを経験しながら、以前見かけたあるツイートを思い出したのでした。そのツイートは、「子供が好き」という言葉は単に「子供はかわいい」「子供と遊ぶのが好き」という意味にとどまっており、子供の下の世話など子育ての大変さまでは考えていない、との趣旨でした。

 

肌を叩くような太陽光や、砂ぼこりを運んでくる乾燥した風はベナンで経験したはずでした。マイナスの厳しい寒さも、くしゃみが止まらない花粉症も、これまでの日本の生活で経験していたはずでした。日常に溶け込んでいて、それもまた自然が持つ側面だということを、不思議なことに忘れていたようでした

 

作物の生育にしても、作業にしても、雨量や気温、土壌の状態に大きく左右される農業。自然を「消費」するだけではない視点に、わずかながら気づくことができました。

 

分業と、能力の育成との関係

菜花の旬の時期に合わせて私の勤務先ではアルバイトを募集しており、日本全国から集まった方々と一緒に仕事をしています。ここでの菜花の収穫以外にも農業関係で多様な経験を持つ人が多いのですが、「みかんやってた」「キャベツやってた」などの表現から考えたことがありました。

 

私の勤務先では、アルバイトが行う業務として菜花の収穫と出荷作業のふたつにわかれています。私は両方やらせてもらっていますが、収穫のみ行う男性陣と、出荷作業のみ行う女性陣もいます。

 

さらに分業の観点から言えば、私はそのふたつにのみ関わっているだけで、植え付け、水やり、追肥、農薬の散布、出荷先の確保などの、菜花を適切に育て、販売するための仕事には関わっていません。

つまり、ここで3か月間菜花の収穫や出荷作業を行っても、私では一から販売まで行えるようにはなりません。菜花の収穫だけずっとやっていても、菜花のプロにはなれないんですよね。

 

農業に限らずですが、分業は経営者側からすれば効率よく生産できる仕組みですが、労働者が幅広い能力や経験を得たいと思えば都合の悪い仕組みなんだな、と。「学ぶ」ために仕事を選ぶのであれば、無意識のうちに理解されていることだとも同時に思います。

 

まとめ

今回の記事では、私の初めての農業バイトである菜花の収穫と出荷の仕事内容と、仕事を通して感じたことや考えたことをまとめました。

 

このアルバイトはたった2ヶ月ほどしか経験していませんが、考えるきっかけをくれるのはいつも他人だなぁと実感しています。残りの2か月ほども、色々と考えをめぐらす日々にします。