生きてればいいよ!

新卒で青年海外協力隊に参加。帰国後3ヶ月でまたベナンに戻って活動を続けている、そんな若者の生きざま。

一番の国際協力は、「その国を好きになること」?

 

少し前にこんなツイートをしました。

そう、私は自分の意思で西アフリカのベナンという国に住んでいますが、正直に言うと「ベナン大好き!」という感情はありません。それに気づくと、大学生の頃インドネシア渡航後に人から言われた「そのインドネシアが好きって気持ちを持つことが、一番の国際協力だよ」という言葉を思い出します。果たしてそうなのでしょうか。

 

今回の記事では、その言葉について今思うことを書いてみます。あまりまとまっていませんが、「ベナン大好き!」と心から言えない私自身へのフォローがしたかったのかもしれません。

 

そもそも「ベナン好き」で言う「ベナン」って何?

私がベナンに住んでいるのでその日本人つながりもあって、アフリカで働いている人のツイートがよくタイムラインに流れてきます。「アフリカが好き!」という人がたくさんいて、その人たちの投稿や言葉はきらきら輝いていてとてもまぶしいのですが、

 

「アフリカが好き」って何なんだろう?

 

と思い、あまり腑に落ちません。他人の「好き」にいちゃもんをつけるつもりはないのですが、「アフリカ好き」とか「ベナン好き」って言ったとき、「何が好きなの?」となるのは私だけでしょうか。

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2年間受け入れてくれた市役所メンバーと

深く話を聞いてみると、

  • アフリカのダンスが好き
  • ベナンには仲の良い友達がいるから好き
  • アフリカで優しい人にたくさん会ったから好き

などきっとより詳しい理由があるのだとは思いますが、「アフリカ好き!」や「ベナン好き!」はちょっとまとめすぎじゃないかな、と。

 

私も「ガボンのサファリが好き」「ベナン人のだれだれが好き」「ベナン料理の何々が好き」などは言えますが、出会ったベナン人全員のことが好きなわけでもないし、嫌いなベナン料理もあります。ベナンでのアジア人差別や上司の言葉に傷ついたこともあります。「ベナン」ではまとめきれないほど、良いことも嫌なこともたくさんありました。

 

そういうわけで「〇〇(国名)好き!」はまとめすぎかなあ、というのが個人的に感じるところです。

 

好きになると、何かいいことはありそう

では次に私が「ベナン好き!」だとして、「ベナン」にとっていいことはあるのでしょうか。

 

あー、これは… あるかもしれませんね。

 

具体的に考えてみて、ちょっと納得。私がベナン人のあるお母さんが大好きだったとして、そのお母さんに会うために何度もベナンに来たりすることはベナンの経済に少しは貢献になります。

 

何年か前に見かけたこんな言葉を思い出しました。日韓関係が政治的に冷え込んでいた時期だったかもしれません。

「インテリ層がここで日本と韓国の関係があーだこーだ言っている間に、美容やK-POPが好きな美人のお姉さんたちは韓国に遊びに行っていて、日韓関係によっぽど貢献している」

Facebookの誰の投稿で見かけたかは覚えていませんが、痛快だなあと当時も感じたのを覚えています。

 

「ベナン(韓国)好き!」な本人の物理的な移動だけでなく、その人が草の根的に周囲の人たちにじわじわ与えるその国へのポジティブな影響も、周囲がその国の言語を学ぶきっかけになったり、その国に行ってみるきっかけになったりするかもしれませんね。

 

「ベナン好き!」なら、その気持ちがベナンに小さくとも良い影響を与えるかもしれないことには、納得。

 

では、それは「国際協力」なのか?

冒頭で紹介したある人の言葉に戻ってみましょう。

「そのインドネシアが好きって気持ちを持つことが、一番の国際協力だよ」

 

では、国際協力って何でしょうか。国際協力と聞くと、国境なき医師団とかJICAとか国連とか、そういった組織で働く人たちのことをイメージする人が多いかと思います。開発コンサルタントやJICA海外協力隊もその部類に入るかもしれませんね。私が現在ベナンで行っている、街の衛生環境をよくするNGO立ち上げも、国際協力かもしれません。

 

しかし、私は「仕事で途上国に関わること」だけが国際協力とは考えません。

 

国境なき医師団しかり、途上国支援を行うNGOに寄付することも国際協力。
現場で活躍する団体の活動報告会に足を運ぶのも国際協力。
ならば、旅行で海外に行って現実を知るのも国際協力?
語学を学んで新たな文化を知るのも国際協力?

 

広い意味では、そうかもしれませんね。必ずしも現場で働くことだけではありません。そう考えると、インドネシアやベナンを好きになることが新しい国際協力の行動を生み出すことにつながるのは同意できますね。

 

ただ強調したいのは、国際協力への関わり方に一番も二番もないと思います。

 

それぞれの人が、それぞれの立場ややりたいやり方で、それぞれができる範囲でやればよいだけのこと。たとえベナンの文化が肌に合わなくて好きにならなくても、例えばもしそこでニーズに合った学校建設を立派にこなしている人がいれば、まぎれもなくそれは素晴らしい国際協力。

 

その国を好きにならなくてもいい、ただしその国の人の足を引っ張るのはダメ。これに尽きるかと。