ベナンに戻ってきて2か月。「もう」2か月、「まだ」2か月。どちらの気持ちも入り混じっています。
さて先日、NGO立ち上げのための書類をついに県庁に提出してきました。県庁での書類審査が通れば内務省での審査、そしてそれに通ればようやく法人格を得られます。
今回の記事では、2週間前の総会実施後、先日の書類提出に至るまでの日々をお伝えします。
NGO設立のための総会後の迷い
以前の記事で、NGO設立のための総会を実施したことを報告しました。
この総会後、県庁へ書類を提出するまでの間に実は、NGO設立をやめるかどうするか迷っていた時期がありました。「NGOではなく、会社を立ち上げるか?」という迷いでした。
そもそも私たちがNGOを立ち上げようと思ったのは、既にゴミ収集を行っている団体がNGOという法人格だったからです。短絡的ですね。他の選択肢を特に考えもせず、NGOに飛びついていました。
ところが私たちは街の衛生環境改善だけではなく、金もうけもしたいのです。主要メンバーがちゃんと稼いで豊かに暮らせるように。また、事業を拡大させて、若者の雇用も生みたいと考えていました。こうした点を考えると、NGOよりも会社の方が性格的にはあっているのではないかと私とダウダは思い、少し迷いました。(加えて、お金はかかるものの会社設立の方がはるかに手続きが楽)
迷っていた点はNGOでも解決できるだろうということになりNGO設立に変わりはありませんでしたが、会社にするかNGOにするか迷ったことで改めてお互いの考えを確認しあうことができ、よい機会でした。必要な時間だったかと思います。
書類の準備万端!かと思いきや
NGO登記に必要な書類は、いくつかあります。
- 定款
- 内部規約
- 設立のための総会の出席者名簿
- NGO設立申請書
など。
設立のための総会で指摘された点をもろもろ修正し、県庁へ行く前日に最終確認を行いました。確認し終えた書類を印刷、「よし、これであとは忘れ物がなければ完璧」と思っていたところでメンバーの一人が夜になって、
「1000回ごめん。俺の名前間違ってるわ…。これから直せる?」
とのメッセージを送ってきました。
ベナンにはプリンターがどこにでもあるわけではないので、私はいちいち市役所まで行って印刷しています。「明日は県庁に行って書類を提出するだけだ…!」と思っていたので、「確認してからOKって言ってくれ」とキレそうでしたが、本人も反省している様子だったのでこらえました。カルシウムが足りていないのか、キレっぽくていかん。
県庁での面談
さて、書類を提出した当日のこと。
書類を再度修正し印刷、ちゃんとすべて印刷されているか確認して県庁に向かいました。以前に立ち上げを手伝った団体の代表が県庁の担当者とつながっていたのでそのコネで、事前に話をしてもらっていました。
NGO書類関係の担当者の方は、書類を見る前にまず私たちにいくつか質問をしました。
- 団体の名前を説明してくれますか?
- 団体のミッションは何ですか?
- それをどうやって達成しますか?
- そのための手段はありますか?
- 団体の組織図を説明してもらえますか?
それらの質問への回答を受けて、「わかりました。書類を確認させてもらいますね」とのことでした。正直、コネの有無で対応を変えるような人ではない、公平な人だという印象でした。わいろも要求しなさそうで安心。
ただ担当者の方は今繁忙期らしく、書類の確認に1週間時間をくれとのこと。書類チェックのあと加筆、修正する必要のある箇所があれば直し、再提出となります。
県庁への一回目の提出から登記まで、どれくらい時間がかかるか。目標だった年内登記は難しいですが、焦らずひとつずつこなしていければと思います。