生きてればいいよ!

新卒で青年海外協力隊。帰国後もベナンで家庭ゴミ収集屋をしている、そんな若者の生きざま。

アフリカでは、現地語か公用語どちらを話すべき?

 

多くの国には、現地のローカルな言語と、国が公用語として認めた言語があります。

 

植民地化された歴史のある国は、英語やフランス語、スペイン語などが公用語として残っていますね。私が現在住んでいる西アフリカ、ベナンでもフランス語を話します。

 

今回の記事では、ベナンの現地語を積極的に話すある日本人の方と過ごして得た気づきを綴ります。

 

西アフリカの国、ベナンにある現地語

私は現在、西アフリカのベナンという国に住んでいます。インターネットでベナンの情報を調べると、以下のような基本情報が出てきます。

    • 面積 112,622平方キロメートル(日本の約3分の1)
    • 人口 1,148万人(2018年,世銀)
    • 宗教 イスラム教(27.7%),カトリック(25.5%),プロテスタント(13.5%),ブードゥー教(11.6%),その他キリスト教(9.5%),その他伝統的宗教(2.6%)
    • 民族 フォン族,ヨルバ族(南部),アジャ族(モノ,クフォ川流域),バリタ族,プール族(北部),ソンバ族(アタコラ山地,トーゴ間)等46部族

    ベナン基礎データ | 外務省より引用)

 

外務省のデータによると、民族の数はおよそ46です。各民族に各言語があるので、単純計算で46の現地語があるということになります。

 

・・・えっ、46?

 

さらっと言いましたが、めちゃくちゃ多くないですか。ベナン人全員がすべての現地語を分かるはずもなく、違う民族間ではフランス語で会話している光景を見かけます。学校教育はフランス語で行われるため、学校に通っていた人たちはフランス語の会話、読み書きができます。

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ベナンでは、教育はフランス語


ベナンの現地語のひとつ、デンディー語

ベナンの中でも私が住んでいる町で主に話される現地語は、デンディー語、ヨム語、ロパ語などの言語。それぞれ、デンディー族、ヨム族、ロパ族の言語です。私もデンディー語なら少し理解できるので、どんな言語なのか少しご紹介します。以下、対訳をいくつか。

 

おはよう:      ナスバ
おはようございます: フォー ナスバ
元気?:       メテ ン テノ?
元気!:       アラフィア
どこ行くの?:    マニ ン ペイ?
どこに行きますか?: マニ ノー ペイ?
家に行きます:    ア ペイ フー
市場に行きます:   ア ペイ ヨブ
食事に行きます:   ア ペイ マーン ヨ

など。

 

デンディー語含め、ベナンで耳にする現地語には日本語と同様、敬語があります。文法は、英語やフランス語と似ているけど、目的語と同士の順番が違います。それでもデンディー語とフランス語間で訳すこともあり、デンディー語でベナン人が良く言う表現はだいたいフランス語でも言うことができます。

 

現地語か公用語、どちらを話すべき?

さて、各民族の言語(現地語)か公用語である外国語(フランス語、英語など)。一外国人としてその国で暮らすとき、どちらを習得すべきなのでしょうか?

 

「どちらを話すべき?」と問いかけておいてなんですが、その人の目的によって、どちらを話しても正しい、というのが私の答えです。その理由を説明します。

 

住民と心の距離を近づけるなら現地語

現地語を習得し、現地の人たちとコミュニケーションをとることができることの最大の利点は、現地の人との心の距離がぐっと近づくこと。自分の母語を話してもらえると、親近感を持つものです。また、学校に通っていないためにフランス語があまり話せない人たちとも仲良くなることができます。

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学校教育を受けていない多くの人はフランス語が流暢でない


冒頭で軽く触れた、現地語を積極的に話す日本人の方は、ベナンのとある村に住んでいます。一般に、村でも子供たちはフランス語を話しますが、大人、特に年配の方々の多くはフランス語を話しません。現地語が話せないと相手にもされないと言っていました。この人の場合は、公用語でなく現地語の習得が必須であることは明らかですね。

 

他の国でも活躍したいなら公用語

しかし、「現地語」という言葉の通り、基本的には狭い範囲でしか通じません。

 

ずっとその地域と関わっていきたいのであれば現地語に集中してればよいと思いますが、他の国、地域でも働きたいのなら、英語、フランス語、スペイン語など世界の中で汎用性の高い言語を学んだ方がその先に実際的につながるでしょう

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フランス語を学べば、フランスで働くこともできる

ただし、現地語を習得することで得られる利点である、「学校教育を受けていないため公用語を話せない層と会話ができる」という点はあきらめなければなりません。通訳を介してコミュニケーションも取れますが、通訳ありではなかなか近くはなれないでしょう。

 

初対面での現地の人からの親近感については、公用語では現地語には劣ります。しかし、公用語をしっかり勉強して自分の気持ちを表現できるようになることで深い会話ができ、現地語のウケの良さから得られる親近感を超えた関係作りが可能だと思います。現地語では、なかなかそこまでのレベルで会話ができるようになるのは難しいです。

 

まとめ

アフリカでは、現地語か公用語どちらを話すべきか?

 

結論、どちらでもよいです。その人の目的によって、どちらとも合理的で正しい選択になり得ると言えるでしょう。ちなみに私は以前は現地語をめちゃめちゃ話していましたが、最近はもっぱらフランス語でコミュニケーションをとっています。