日本の動物園にいる動物たちは、どこから来ているかご存知ですか。
動物園で生まれた動物もいますが、海外から連れてきた動物たちもいます。その点で、先日家族と行ったよこはま動物園ズーラシアで想像以上にアフリカを感じました。
今回は、世界三大珍獣オカピの危機やアフリカでの森林伐採の状況など、よこはま動物園ズーラシアで学んだアフリカの現状についてまとめました。
もくじ
よこはま動物園ズーラシアとは
概要
正式名称は、横浜市立よこはま動物園。「ズーラシア」というのは、ズー(動物園)と、世界一大きい大陸であるユーラシア大陸をかけあわせた造語だそうです。たしかに敷地面積は大きく、私は北門から入って、園の反対側の正門まで動物を見ながらたどり着くのに4時間かかりました。
よこはま動物園ズーラシアは、 お客さんがただ動物を見て楽しむだけではなく、学びを得られる動物園というコンセプトを掲げています。
ズーラシアは「生命の共生・自然との調和」をテーマに掲げ自然環境や動物たちのことを、誰もが楽しく「見て・知って・学ぶ」ことのできる動物園です。
(よこはま動物園 ズーラシア 横浜市より引用)
たしかに、動物たちの特長について詳しく、わかりやすく書いてあったという印象を受けました。
よこはま動物園ズーラシア - Wikipediaによると、展示してある動物は400点に及ぶそうです。アジアの熱帯林、亜寒帯の森、オセアニアの草原、日本の山里、アフリカのサバンナ、アフリカの熱帯雨林…など8つのゾーンにわかれて動物が展示されています。
アクセス
神奈川県横浜市旭区にあるよこはま動物園ズーラシア。最寄り駅は、JR横浜線の中山駅、相模鉄道の鶴ヶ峰駅、三ツ堺駅です。各駅からバスに乗って15分ほどで着きます。
世界三大珍獣オカピの危機について学ぶ
キリンの仲間であるオカピは、体形はウマ、お尻から後ろ脚にかけてはシマウマといったおしゃれな風貌です。その風貌からか(?)、森の貴婦人との別称もあるようです。
そんなオカピは中央アフリカのコンゴやガボンに分布しており、2013年に絶滅危惧種に指定されています。
非常に個体数の少ない動物として認識されており、全世界でも10000頭ほどしかいないと言われている準絶滅危惧種です。
保護されながらオカピの種を保っている状況ですが、オカピたちが殺される危機が2012年、コンゴであったそうです。
パネルによると、2012年6月24日、コンゴ民主共和国にあるオカピの保護区が密猟者によって攻撃を受けました。この事件によって、コンゴ自然保全研究所とオカピ保護プロジェクトの施設が放火され、機材を盗まれ、さらにはそこで飼育していたオカピ14頭が殺されてしまいました。
事件は、オカピ保護区内での密猟をレンジャーたちに取り締まられたことから、その報復としてオカピが標的にされたと言われています。
密猟をする方が悪いのに、取り締まられた腹いせにレンジャーたちの宝であるオカピを攻撃するなんて卑怯ですね。世界が守ろうとしている希少な動物をただの逆恨みで殺すのは、許される行為ではありません。
アフリカでの森林伐採の状況について学ぶ
オカピはもともと生息地が限られた範囲のみであり、さらに環境破壊や森林伐採によって人間が自然に手を加えたことから、現在絶滅の危機に陥っています。かつてオカピが分布していた東アフリカのウガンダではすでに絶滅したとのこと。
よこはま動物園ズーラシアでのオカピの展示コーナーのそばに、アフリカでの森林伐採の現状を伝えるパネルが設置されていました。
森林の伐採業が盛んになると、森の中に大きな拠点が作られ、たくさんの人がそこで働くようになりました。その人たちの暮らしを支えるために、森の中で生きる野生動物が大量に狩られ、その肉が売られるようになったのです。
…
伐採された木々は、そのほとんどが、先進国で消費されています。私たちの便利な生活の裏に隠された、遠い森の悲鳴に耳を傾ける時代がやってきます。
(写真のパネル本文より)
森林伐採により動物たちが生きる面積が減るばかりか、伐採業に携わる人たちの生活を支えるために動物たちが犠牲になっていったようです。
また、伐採業が盛んになり森への道が整備されると、伐採業の有無にかかわらず自然や動物への人間によるアクセスが進み、より自然破壊が進んだとのこと。
先進国での紙製品や商業用木材(製材や合板)への需要、そしてアフリカでの薪用の木材への需要。オカピをはじめ、動物たちが行き場を失っている現状があります。
少しでも森林面積の減少スピードを小さくするために、再生紙を利用した紙製品の利用を心掛けましょう。一人では何の力にもならないと思うかもしれませんが、変化の初まりはいつだって一人の力です。
おまけ:ベナンでそこら中にいるヤギもいた!
このヤギ、西アフリカのベナンではそこらへんの道で見ることができます。毎日見すぎててもはやありがたみもなくなりますが、久しぶりに、しかも日本の動物園で彼らを見ることができて私はテンションが上がりました。
ピグミーゴートという種類で、中央アフリカのカメルーンが原産のようです。調べてみると、ペットとして日本で一時期人気も出たと書いてあり、驚きました。私はベナンでクリスマスにこのヤギを買って食べました。良い思い出。
まとめ
- よこはま動物園ズーラシアは、動物を見て楽しむだけではなく、私たちと自然の共生について考える機会をくれる場所。
- 絶滅危惧種オカピや森林に思いをはせ、自然に優しい生活を送りたい。
家族とリフレッシュでもしようと、特に理由もなくよこはま動物園ズーラシアを選んだのですが、行ってみたら思いのほか学びがあり良い時間を過ごせました。自然破壊に興味がない人にもアプローチできる方法として、動物園が動物を切り口に世界の現状を伝えるのはとても良い取り組みだと思います。
オカピの他にもいろいろな動物に関する現状の説明があるので、興味のある方はぜひ行ってみてください!